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August 2010

ローズマリー

ハーブ類の中でもよりハーブらしい香りを楽しませてくれるローズマリーです。
もともとは地中海の原産で、「ローズマリー」のマリーはマリーン、
すなわち海のバラという美しいいわれもあり、たくさんの伝説やお話が
残されているまさにハーブの中のハーブです。
※ローズマリーの名前の由来は他にもいろいろあります。

日本には江戸時代にやってきて、常緑でいつも良い香りがするためか
マンネンロウ(万年朗)とよばれていました。また、中国名である
迷迭香(めいてつこう)を使って生薬で利用していました。

ローズマリーは様々な効能をうたわれています。
防臭、抗菌作用、抗炎症、うつ、強壮、血圧上昇、鎮痛、去痰などがよくあげられ、
お料理に使うと特に肉の臭みをとるので、とても美味しくなります。

特にローズマリーはたくさんの種類のポリフェノールを含んでいるので、
生物にとって非常に扱いが難しい活性酸素と反応して、
無害化してくれます。

ポリフェノールはワインやコーヒーなど植物由来のものなら
量の多い少ないはありますが、ほとんどすべてに含まれていて、
ひとむかし前に健康ブームでもてはやされた有名な有機化合物のひとつです。
ポリフェノールの他にも抗酸化作用のある有機化合物は
ビタミン類やコエンザイムQ10などがあります。

どれもよく聞く名前のものですよね。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

レモンバーベナ

名前に「レモン」がつくハーブは、レモングラスやレモンバームなどが有名で、
その名の通りレモンのような香りがします。

このレモンバーベナは上のようなハーブと比べるとややマイナーですが
とても爽やかな香りを持っていて、レモン系のなかでもある意味
「レモン」以上によく香り立ちます。

レモンバーベナはその香りから、ハーブティーやお料理によく使われる
南アメリカの原産の落葉低木です。
樹木といっても、頑張って3m程度の低木です。

ハーブ類には草本(草)のものと木本(樹木)のものがあります。
最近では香りや効能、スパイスなど便利が良いものをまとめて
ハーブとよんでいるので、草丈や生活史などバラバラで、
植物ということが共通しています。

植物は光合成を行い、二酸化炭素の吸収をしてくれます。
また、ちゃんとお水をあげていれば、お部屋の中の湿度を
調整してくれます。(どちらかといえば冬季に、
葉からの蒸散で湿度を上げてくれます)
さらには何故か身近にグリーンがあると落ち着きますので、
お手軽に育つハーブたちに囲まれて生活するのも
悪くはないと思います。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

ヒソップ

聖なるハーブとして聖書にも登場するヒソップの花です。
ほのかにさわやかな香りを楽しむことができます。

ヒソップはお清めの効果があるとされていて、実際にその芳香からか
虫除けにもなるそうです。残念ながら二期の畑のヒソップはかなり
虫に食べられていますが・・・。

また、全体をハーブティーなどに利用することもできて、気持ちを静めたり、
のどの痛みを抑えたり、血行を良くする効果があるとされています。

その芳香成分には神経毒になるピノカンファンを含んでいるため
ヒソップ自体が危険なものと誤解されることがありますが、
自然状態のものを通常利用する分には問題ありません。
精油などでは自然状態のハーブたちに含まれている有機化合物を
濃縮して使っていますので、誤って大量に使用してしまわないように
注意書きされていることがあります。

様々なハーブたちは様々な有機化合物をその植物体内で作っていますが
その量はごくわずかです。おおよそ精油10ml作るのに10kgぐらいの
葉っぱが必要で、一回では抽出できないため何度も繰り返しています。

そのため精油の小ビンの内容量は少ないものが多いですが、
実は膨大な量のハーブたちを濃縮した力を秘めていますので、
使うときはちょっとで大丈夫なのです。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

オレガノ

マジョラムと同属のオレガノはワイルドマジョラムとよばれることもあります。

マジョラムの穏やかな香りに比べて、若干スパイシーに感じますので
思わず「ワイルド」だ、と納得したくなってしまいます。

お料理ではトマトや卵料理によく合い、よくあるハーブの効能である
肉料理の臭みを消すことにも活躍してくれます。

オレガノ自体の効用としては、抗菌作用や鎮静作用、
炎症に効くなどが挙げられます。
特に1/10以下程度ですが、胡椒に多く含まれるβ-カリオフィレンを
含んでいています。あの胡椒っぽい独特の香りの基です。

ちなみにこのβ-カリオフィレンは、いわゆるハーブ類の植物たちに
多く含まれていて、例えばこのオレガノの他にはローズマリー、バジル
シナモン、ライムなどがあります。なかにはマリファナ(大麻)もあります。
これらの植物からβ-カリオフィレンを摂取することができます。

ハーブ類はたくさんの種類があり、またそれぞれが特有の効能を
持っているため、利用するにあたって混乱してしまうこともありますよね。
実際にはそれぞれの種のハーブたちが、様々な有機化合物を植物体内で生成していて
それらの有機化合物ひとつひとつが、人体に影響を与えてくれています。

つまりハーブ類の効能とは、有機化合物の作用といえます。
さらに言い換えると、同じ有機化合物ならば、オレガノでも
マリファナでも胡椒でも効能は一緒です。

ただし有機化合物は一つの植物に一つだけ、というわけではありません。
また、植物の種ごとに含有成分や量が異なってきます。

このような有機化合物の組み合わせによって、私たちは
個性豊かなハーブたちとお付き合いすることができるのです。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

イタリアンパセリ

よく見慣れた(オランダ)パセリよりも食べやすく、また香りも良い気がします。
写真はイタリアンパセリの花で、葉っぱはピントが合わずぼけてます。

パセリは栄養価が高く、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンK
鉄分、カロチンなどが含まれています。
独特の香りや風味も素晴らしく、お料理が引き立つ名脇役のひとりです。

また、よくお弁当などにパセリが添えられているのは、
食中毒を防ぐ効果があり、更には口臭の予防までしてくれます。
パセリは飾りではないのです。

主な成分はアピオール、アピオリン、ミリスチン、ピネンなどで
アピオリンが食欲増進や抗菌作用、ピネンやアピオールが
芳香成分となります。含有量が多いようで、薬と同様
過剰な摂取は身体に悪影響を及ぼします。
(普通にお料理で使うぐらいなら問題ありません)

身体に影響のあるものは、適量なら薬、多量の使うと
毒になるものがほとんどです。

とはいえ、少しでもリスクがあるような食べ物だったら
なんとなく避けた方がいいと思ってしまいますよね。
しかしながら毎日普通に摂取しているお水もお塩も、
必要以上にとりすぎると命にかかわってしまいます。

過剰摂取も不足もダメなんて、人の身体は難しいですよね。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

エキナセア(ムラサキバレンギク)

たくましい花をたくさん咲かせているのはエキナセアです。

抗菌作用があるということで、この根茎を細かく刻んで
煎じて飲むと、風邪等を予防できると言われています。

しかしながら薬になるものには、副作用が出てしまうケースもありますので
安易な過剰摂取は控えたほうが良さそうです。

また、予防効果も残念ながら一般的な医薬品のような期待はできないと思います。

植物由来の天然成分を使って、予防などの健康に努めるのは
とても素晴らしいことですが、植物の中にはトリカブトや
ウルシ、スズランなどやさしくしてくれない成分を
含んだものたちもいます。

もちろん梅やじゃがいも、銀杏などは毒もあるけど
美味しいという身近な植物たちもたくさんあります。

個性あふれる様々な植物たちと
うまくお付き合いが出来ればいいですよね。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

マーシュマロウ

マーシュマロウ

名前の通りマシュマロの素でした。
この植物の根を原料にして、卵白や砂糖を混ぜ混ぜしたものが
古い時代のマシュマロで、当時はお菓子ではなくのど薬でした。

現在ではゼラチンを使っているので、このマーシュマロウを
使ってマシュマロを作ることはほとんどないです。

昔マシュマロ、一回くらいは食べてみたいですよね。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

ステビア

とても小さな花で、まだよく探さないと見つけられません。

ステビアは砂糖の数百倍の甘さがあり、なおかつ体内で吸収されないため
結果としてカロリーが相当低いという素晴らしい甘味料です。
しかしながら、一時期発がん性があるなどと言われてしまい、
今でも一部ではそのことを信じられているようです。

実際に甘さの元になるのはテルペン類の
ステビオシドとレバウディオサイドになり、
どちらもステビア体内に含まれているので葉も茎も甘くなります。

ステビオシドは甘さとともに苦味があり、
レバウディオサイドは甘さが強く苦味は少ないものです。
どうやら夏場はレバウディオサイドが増えてくるみたいで

葉っぱをかじると、甘さのあとに
独特の苦味がくるようになります。

晩秋には甘さ具合が一番高くなるようですので
その頃にはレバウディオサイドの含有量も増えて
苦味が少なくなってくれることを期待しています。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

チコリー(キクニガナ)

野菜としてのチコリーは軟化栽培させたものになります。

花はこのように野山に咲くニガナのような形状です。
どちらも同じキク科になり、全体的に苦いので「苦菜」とよばれています。
実際にキク科の植物は苦いものが多く、タンポポなどもそうですね。

根や葉をハーブティーなどに利用することができます。
苦味の主成分となるセスキテルペンラクトン類はキク科の植物全般に含まれていて
消化を助けたり、抗炎症や抗菌作用があるためタンポポなども
同じように利用することができます。

比較的作用が強いようで、肌の弱い方はキク科植物を切ったときに流れる
乳液に触れると皮膚炎になってしまう場合もあります。

まさに薬と毒は紙一重ですね。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

ムスクマロウ(ジャコウアオイ)

一般的にハーブとは良い香りのイメージがあります。
こちらはとてもほのかにムスク[麝香(じゃこう)]の香りがするので、
ムスクマロウとよばれています。

天然のムスクはオスのジャコウジカのお腹の中から採取するため、
近年では大変希少価値の高いものになってしまいましたが
こちらのムスクマロウは良く育つのでお手軽です。

(コモン)マロウの仲間ですので、観賞用のほかには
かわいらしい花をハーブティーに利用するのが一般的です。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

ビーバーム(ベルガモット)

ハーブガーデンではハーブを育てています。

こちらはビーバーム(ベルガモット)、和名ではタイマツバナとも
よばれています。

夏に真っ赤に燃え上がるような花を咲かせ、その花には
ハナバチたちが集まるので英語ではビーバームと名付けられています。

ちなみに英語のBeeはハナバチたちの総称のようで、
実際にこの花の蜜に集まるのはクマバチの仲間です。
二期の森ではミツバチを飼育していますが、残念ながら
花が長い形状のため、ミツバチでは蜜まで届かず
野生のハナバチたちばかりが集まってきます。

このビーバームは、やや辛味のある花や葉を食べることができます。
ハーブとしての効果は気分を落ち着かせることができますが、
特に花の色合いがキレイなので、サラダなどの飾りつけに使うのが一般的です。

なお、ベルガモットという名前は花の香りが柑橘類のベルガモットと
似ているため名付けられたもので、そのおかげでこのビーバームと
柑橘類のベルガモットは、しばしば混同されていることがあります。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明

立秋

2010年は那須も暑くなり、二期の森の中ではツクツクボウシの声が
あちこちで聞こえてきます。日が暮れてからは過ごしやすくなりますので、
セミたちもヒグラシの切なそうな声が響くようになります。

一年のうちで一番暑く感じる時期になりましたが、暦の上ではもう秋です。
梅雨明けの小暑から大暑を経て立秋まで暑さが徐々に高まり、それ以降は
少しずつ暑さが落ち着いてきます。
ちょうど夏の折り返し地点ですね。

森の中もよく見てみると、少しずつ秋の準備を始めてきています。


森のコンシェルジュ
舘田 貴明